草・土・水・光・風・熱 店主 今福歳也 八代の大地へ【いぐさ収穫レポート】
当店では、店主自ら産地へ赴き、良質の国産品を見極めて仕入れています。
この夏、いぐさの収穫のお手伝いに熊本県八代市を訪れました
畳表になるまでの工程は、体を動かして作業すると、感じることがたくさんあります。
農家さんは、全ての作業において、経験と過去の自分のデータでもって、判断しています。
国産のい草は、日本の気候の変化にもうまく対応し、大事に大事に育てられていると実感しました。
いぐさの刈り取り
小さな苗の状態から冬の寒さに耐え、春~梅雨にかけて一気に成長してきた、いぐさを刈り取ります。
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いぐさの長さが160cm以上あるので、網を張りいぐさが倒れるのを防ぎます。
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その日の風向きや収穫量を考えて網を外します。
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刈り取りには、ハーベスタと言う稲刈り機に近い形の機械を使います。
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刈り取ったい草をしっかり束ねていきます。
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私もハーベスタに乗り込んで、作業を体験。
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そして刈り取られた、い草を本体後部へ積んでいきます。
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きっちり並べて、丁寧に大事に扱います。
いぐさの泥染作業
畳となったときの耐久性と耐光性を高めるために、いぐさの表面に「染土」を馴染ませます。
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刈り取られたいぐさを、トラックの荷台につんだコンテナに手作業で積み込みます。
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汚れ落しと変色を防ぐために水のシャワーをかけます。
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その後、タンクに粘土質の泥を溶かした中にコンテナごと入れていきます。
粘土質の粉は2種類を使います。 -
水温計を粘土質へ入れては20度ほどに保ちます。
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泥染めの時間は、全体が浸かると泥染めの水がポンプでもう一つのタンクへ移されます。
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染土液が抜けきると、コンテナを引き上げます。
いぐさの乾燥作業
じっくり低温で乾燥させていきます。畳特有のいぐさの香りも、このときにじんわりと定着していきます。
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乾燥機には、6台のコンテナを入れるので6回泥染めの作業を行います。
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白っぽく見えるのが染土です(泥染めといいますが着色は一切していません。完全無着色です)
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65度の熱風で14時間、4時間送風にして乾燥させます。
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最終的には農家さんがいぐさを抜いて乾燥状態を確認するそうです。
いぐさの袋詰め作業
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乾燥機から8束のイグサを取り出し、約2m厚手の黒い袋に入れていきます。
さいごに
自然豊かな熊本県八代の大地で、農家さんが丹精込めて育てた畳表を私の持てる最高の技術とサービスで地元の皆様にお届けしたい・・・。そんな気持ちを新たにしました。
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かなりの雨量でも作業続行。朝も早く、昼休みは2時間とりますが、かなりハードです。
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今回、お世話になった早川猛様ご夫婦。農林水産大臣賞を3度受賞されています。今福畳店でも最上級のひのさらさ表を使わせて頂いています。